キュボロ もどき

2019/1/20
一番下の孫、4歳の祥也が興味を持っているのはウルトラマンとピタゴラスイッチ。そこで、ビー玉を使った玩具で有名なキュボロを作ることにした。現物を見たことは無いので、写真等で構造を思い浮かべながら製作用の図面を描いて作りに着手した。
本文で紹介している治具、各パーツの図面は下記に掲載している。自己責任で使ってほしい。
治具-1治具-2治具-3・4治具-5・6治具-7治具-8ヒット-1ヒット-2
シーソー&リターントルネードカタパルト回転ベンチポップ
1.材料はソフトメープルとアッシュ。60mmの角材で買ったのが棚に眠っていたので、これを活用することにした。
2.プレナーで直角出し。
3.自動鉋で50mm角に仕上げ。
4.1面にだけ溝が有るパーツが結構ありそうなので、1本だけ先に溝を彫った。ビットはφ19の球面×1/2”軸でディグラムで購入した。
5.テーブルソーでひたすらカット。定寸用のストッパーが役に立つ。
6.約140個のサイコロが出来た。溝の分だけでもこれだけ有る。
7.これからは治具作り。最初に治具-1,2のベース部分を12mm厚さのMDFで製作。
8.ボール盤のテーブルにピタッと張り付くようになっている。
9.ボール盤のテーブル側面に沿う部分には、φ13のネオジウム磁石が2個入れ込んでいる。
10.テーパーリーマーをチャックして、センター位置が図面通りになっている事を確認した後、センター治具となるピースにマーキング。テーブルを動かした時には、これを使ってテーブルをセンターに戻すのである。
11.キュボロのセンター(端から25mm)の位置に穴を開けるために使う、22.5mmのスペーサー。厚さは22.5mmだ。
12.スペーサーを入れると、ドリルセンターとワークのセンターが合う。
13.治具2,3,4に使う角度が異なった三角ピースはスライドソーで作る。微妙な角度なので、デジタル定規で角度線をマーキングしてからチップソーを合わせるようにした。
14.治具2、3、4の完成。
15.治具-2の奥側部分。
16.穴を開けるときには手前の三角ピースでワークを押える。
17.このようにして加工する(実際にはフォスナービットが付く)。
18.これは斜めの溝を切る時に使う治具-3だ。
19.ワークピースをこのようにセットして使う。
20.浅い溝を切るための治具-4。ワークピースの角度が緩くなっている。
21.治具-4まで出来たので早速加工を始めた。最初に十字の溝加工だ。
22.図面は載せていないが、安全に直線溝を切るためにこのような治具を使っている。
23.フォスナービットでストレートの穴あけ。貫通するのでワークの下には捨て板を敷いている。
24.90度穴の下穴はフォスナービットを使い、ワークの中心まで明けずに9.5のRが始まる直前で止める。
25.同じワークの90度側も同様に下穴を開ける。
26.中心部は19mmの球面ビットを使って仕上げる。振動が有るのでクランプでしっかりと固定した方がいい。
27.90度側も同様にして穴をあける。どうしても微妙な段差が付くので、サンドペーパーで滑らかに仕上げると問題は無い。
28.治具-2を使って90度の捻じれ穴加工。
29.フォスナービットは手持ちの3/4”を使っていたが、何十個も穴をあけていると切れが悪くなり研ぐ必要が有る。で、ビットを買ったティグラムで超鋼のビットを調達した。気持ちよく切れます。
30.ゴールのピース部分。40mmのフォスナービットを使った。
31.治具-3を使い、ルーターで斜めの深い溝切り。
32.このように斜めの溝が切れる。
33.治具-4を使った浅い溝加工。
34.R溝を切る治具-7の製作。先ずはテーブル面に69mmの穴を糸鋸であける。
35.自作スピンドルサンダーで仕上げ。
36.取付穴をあけてテーブル完成。
37.組み立てて試しに使ってみたが、19mmのビットに19mmのベアリングを入れて使うようにしているので、ビットを回転しながらセットするのは非常に危険だと判明。
38.で、急遽ティグラムでテンプレートガイドを購入。寸法が合うかどうか心配で問い合わせたら「Porter-Cable」であれば問題ないとの回答があったので安心して買うことが出来た。
39.テンプレートの厚み分ビットが下がらなくなるので、テーブルの厚さを修正。元々は30mmだったのを15mmにした。また、カットした後ドラムサンダーで平面を出している。
40.再組立て完了。
41.ルーターを乗せて溝切り。
42.このように丸の溝が切れる。
43.ストレートの穴を開けたピースをバンドソーで二つ割にすると、三角屋根になる。
44.スタート位置に使うピースはストレート穴をあけたものをTow-Jawチャックで掴み、テーパーセンターで押して芯を出す。
45.内部をテーパー状にターニング。
46.治具-5を使って、中央から90度斜め側に抜けるストレート穴加工。
47.ここからは遠心力でビー玉を打ち上げる「ヒット-1」の試作だ。先ずは45度の角度で打ち上げる「ヒット-1」のランプ部品の先端を留め切り治具を使い45°にカット。
48.治具-6を使い45度の穴あけ。
49.捨て板を使い19mmの半穴加工。
50.ベース部分のV溝はスライドソーで加工。先ずは左の部分をカット。
51.私の持っているのは左にしか傾ける事が出来ないので、ワークを反転させてカット。
52.ランプ先端の内側V溝も同様にして加工。
53.ランプ部の溝加工。
54.ビットは19mm。
55.カウンターウェイトは3/8”長ナットとボルトを使う。最初に長ナットを14mmの長さに金鋸で切断。
56.切断したナットに3/8”×45Lのボルトをしっかりと捻じ込む。そしてドリルにチャックして、ベルトサンダーで大まかな円柱状にサンディングする。
57.木工旋盤で表面を滑らかに加工。
58.切断した部分の端面加工。
59.3.4mmの穴あけ。
60.6mm座グリ。
61.ウェイトが付く回転バーの端面は軸付サンダーで曲面加工。
62.反対側はディスクサンダーで加工。
63.中央に6mm穴あけ。
64.廻り止めピンを入れる8mmの座グリ。
65.回転バーを支えるステー。廻り止めの入る溝はトリマーで目視加工したので少し歪んでいる。
66.「ヒット-1」では45度で高さ200mmまで叩き上げる予定だったが、打力が弱いのか成功率が低かった。そこで「ヒット-2」用に全てのパーツを改造した。「ヒット-2」の高さ125mmでは確実に成功する。これはウェイトを頂上に持っていきスタンバイしている状態。
67.ウェイトが落ちてきた状態。叩き上げる動画は最後の方に掲載している。
68.ハンマーによる振動で本体が微妙に移動する。その対策として本体ベースとランプに5mmのピンを打った。
69.ランプをベースに差し込んだ状態。
70.ランプの出口でも同じように動くので、ブロックを挟み込むアルミの板を追加した。
71.「トルネード-1」用の板。丁度いい厚さが無かったので、40mmの板をバンドソーで25mmに挽き割った。
72.四つ爪チャックで把持し、センターに穴加工。
73.このチャックは旋盤を買った時に付属していたものだが、精度が悪いので仕舞い込んでいた。まさか役に立つとは思わなかった。
74.内面のターニング。
75.端面をカットして150mm角にして完成だ。
76.100mm角の「トルネード-2」。接線方向からの進入口を付けた。
77.次はスネーク溝を加工する治具-8の製作だ。テンプレートにはレーザーマシンでスネーク溝と穴あけ位置をマーキング。レーザーマシンの用途が広がったな。
78.テンプレートは12mmのMDF。切る前に、テンプレートガイドの外径と同じ1”のフォスナービットで両端に穴をあけた。
79.糸鋸盤でマーキングに沿って切断。
80.自作スピンドルサンダーで、テンプレートガイドがスムースに動くようにサンディング加工。
81.19mm球面ビットでスネーク溝の加工。
82.治具を作るのには半日ほど掛かったけど、溝切りはアッと云うまだ。
83.ビー玉が飛び跳ねる「ポップ」の製作。50mm角で厚さ25mmのワークピースを自作Tow-Jawチャックで掴み、30mmの座グリ。
84.次に50mmのフォスナービットで仕上げだ。
85.天然ゴムスポンジを差し込んで完成だ。スポンジはホームセンターで売られているものだ。
86.このプロジェクトもいよいよ終盤に近付いてきた。ビー玉を次々と打ち出す「カタパルト」の製作だ。各パーツは9mmのMDF板と20mm厚のアッシュで作られている。
87.エスケープメントのビー玉を受ける部分は1tのアルミで作っており、両サイドに少し切れ目を入れ、中央に向けて折り曲げて丸みを持たせている。
88.組立完了。右側レールは長穴で角度調整が出来る構造となっている。実際にビー玉を入れてスムースに流れる角度を見つける必要が有る。角度を急にすると面圧が大きくなり押出しピンが動かなくなるので要注意だ。
89.左側のレールはビス1本で固定している。このレールの角度を変えることにより、繰り出しのピッチを変えることが出来る。
90.試しに動かしてみると予想以上の面白いものとなった。これも動画で紹介しよう。
91.ビー玉が4個入ると反転する「リターン」の製作だ。先ずは外径24mmの丸棒を作る。
92.フォスナービットで19mmの穴あけ。
93.反転する支点を受けるステーへの溝切り。6mmのビットだ。
94.組み立てた後、動きに問題ない事を確認してから、支点を受ける溝の上部を6mm角の部材で蓋をする。これも実際の動きは面白いので動画を見て欲しい。
95.ビー玉が4つの溝に入るとベンチが反転して、下側にビー玉を放出する反転ベンチの製作。ベンチはアッシュで作ったが本体は手抜きをして5.5mmのシナベニアで作った。
96.5mmのピンで本体とベンチを支えるが、ピンを本体面で切断すると分解が困難になるので、ペンチで掴めるように1.5mmほど飛び出した状態にした。これは意外と孫に好評だった。動画を見て欲しい。
97.左右にビー玉を振り分ける「シーソー」。
98.「カタパルト」の出側に設置すると遊びの幅が広がる。
99.キュボロのパーツが増えて来たので収納箱を作った。材料はMDFの7o。
100.パーツを収めてみると子供じゃとても持てない重さだ。何しろ50o角換算で180個もあるのだから。
101.箱をカラフルに塗って欲しいとのリクエストがあり赤と黄色に塗って、お気に入りのウルトラマンをステンシルした。
102.市販のピタゴラスイッチゴール。
140個の四角いブロックとその他のギミック類。

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