真空含浸容器

2020/1/13
五角の箸の仕上げには木固めエースを使ってみたが、内部まで浸透させるには時間が掛かりすぎるようだ。そこで真空を引いて箸に木固めエースを含浸させる容器を作った。容器図面スタンド図面
1.含浸部には外径12mm、内径11mmのSUSパイプを使った。丁度箸1本が入る大きさだ。
2.SUSパイプの底の栓はタモの端材で作った。先ずは11mmにターニング。
3.突き切った後で12mmにターニング。
4.瞬間接着剤でパイプに貼り付け。このままでは空気を吸い込んで、液が真空系に入ってしまうので、木固めエースで目止めを行った。
5.容器と真空ポンプをつなぐフィッティングには、手持ちが有った8mmチューブ継手六角穴付きエルボを改造して使った。
6.雄ネジ部分は不要なので糸鋸でカットした。
7.旋盤で面を仕上げて、穴は7mmに拡張した。この穴には外径7mmのアルミパイプが入る。
8.外径7mmのアルミパイプを所定の長さにカット。
9.軟質ウレタンゴムに7mmのアルミパイプを挿入・接着した後で所定の寸法に旋削。この時はテールストックのソフト面押しで、押しながらターニングすると綺麗に仕上がる。
10.出来上がったアルミパイプ入りのウレタンゴムをエルボに接着して、フィッテイングの完成だ。
11.次からはSUSのパイプ上部に設置する、液漏れ確認用の透明アクリルパイプに使うフィッテイング部品の製作だ。先ずは外径12mmのSUSパイプ短管の製作。
12.外径7mmのアルミ短管製作。
13.これはSUS含浸パイプとアクリルパイクの接続に使うパーツだ。
14.出来上がった部品類。アクリルパイプ部は無くても機能には問題ないが、もしSUSパイプからエアーを吸った場合には真空ポンプに液が入って行く恐れが有るので、それを監視する為につけているのだ。
15.木のホルダーにアルミパイプを接着。ネオプレンのガスケットは接着しなくても大丈夫だ。
16.アクリルパイプ上部のフィティングはパイプに接着している。
17.SUS含浸パイプとアクリルパイプの接合部。SUSパイプは差し込んでいるだけだ。
18.SUSパイプを差し込んだ、アクリルパイプの上部。
19.アクリルパイプ上部とエルボ部分。
20.エルボを差し込んだ状態。因みにナイロンチューブは真空ポンプに繋がっている。
21.SUS含浸パイプとアクリルパイプを接続した状態。
22.ここからはパイプを立てるスタンドの製作だ。最初にエルボタイプのチューブ継ぎ手を入れる、長穴加工を14m/mのストレートビットで行った。
23.組立後のスタンド下部。
24.最上部から見た状態。
25.含浸パイプのユニットを取り付けた状態。スタンドは荏胡麻油でフィニッシュしている。
26.エルボを長穴に差し込んだ上部。
27.12oのSUSパイプを差し込んだ下部。
28.試しに真空を引いてみたら、ドライポンプの限界まで真空度が上がったので、漏れは無いとみていいだろう。
スタンドを寝かせた、全体写真。
試作した紫檀の箸を含浸してみた。いい感じの仕上がりだ。


31.綺麗に含浸出来たので、もう少し大きなガラス瓶で浸漬容器を作ることにした。8mm×1/4"のホースニップルの、雄ネジ部を強引にM10ダイスでネジを切ることにした。
32.元のPT1/4ネジ跡が少し残るも、M10の雄ネジとなった。
33.ガラス瓶は梅が入っていたもので、蓋に10mmの穴をあけて加工したニップルを取り付けた。ニップルの下はワッシャーで、その下には0.5mm厚のネオプレンパッキンを入れている。
34.蓋の裏側。M10のナットで締め付けている。
瓶の大きさは直径75mm×高さ130mmなので、ペンダントとかの小物を入れる事が出来そうだ。

[Home]