スプーンミュール

2020/5/31
スプーンを作る時に、小さな材料を素早く挟む事が出来るスプーンミュールを作った。これは前回手作りしたシェービングホースに、簡単取付けが出来るのだ。図面
1.材料は一昨年に芦屋のイアンさんから戴いたもので、片面には綺麗な杢が出ているので多分杉だと思う。
2.バンドソーで引き割り。
3.サドルに使う部分と、シェービングホースのメインフレームに差し込む部材が取れた。
4.サドルの製作だが、ツーバイ材で挟む部分は手鋸で切れ目を入れて、ノミで仕上げることにした。先ずは裏面から切れ目を入れた。
5.次に側面2ヵ所から切れ目を入れたが、斜めなので意外と切れない部分が多く残ってしまった。
6.最後はノミで不要部分を削り落としたが、結構時間が掛かる作業になってしまった。本当は上側を貫通にした方が簡単なんだけど、見た目に拘ったから仕方ないな。
7.次はスプーン材を挟むアームが入る四角の穴あけだ。最初は糸鋸盤で切ろうと思い6mmの穴をあけた。
8.しかし材料が厚すぎて手持ちの糸鋸盤では難しいと分かり、フォスナービットで20mmの穴を四隅にあけ直したのだ。
9.そして回し挽き鋸で四角にカット。
10.斜めになる部分は裏側から手鋸で罫書線まで切れ目を入れて、そのあとはノミで仕上げた。
11.サンディングした後の裏面。
12.表面。
13.スプーン材を挟むアームの先端ジョー部分は、図面通りに罫書いたあとスライドソーでカット。
14.ディスクサンダーで仕上げ。
15.先端の微妙な角度はサンダーで調整。
16.サドルにアームを取り付けるための、3.5mmの穴あけ。
17.アームをサドルに差し込み、位置を調整したらドリルで穴あけ位置をマーキング。マーキングと云っても長めの下穴ビットを使って、アームを貫通させる事がポイントだ。
18.下穴に沿って3.5mmの穴あけ。
19.90°ビットを使ってV溝加工。
20.この溝はスプーン部材を安定させる為必要だと思っているが、使ってみないと効果のほどは判らないな。
21.スプーンのツボ部分を逃がすための溝は、28mmの平面ビットを使って掘ることにした。
22.溝が完成したサドルの上面。
23.使っている内に色んな所が削れて理想的な形になると思うけど、先ずは鉋で丸みを付けた。
24.スプーンミュールとシェービングホースを接続するための桟は、タモで製作した。
25.写真を撮り忘れてしまったが、丸棒を差し込んだ状態で下側からジャッキでミュールの取付け座を押し上げて、その状態でミュールの側板(2×4)と取付座をコーススレッドで接続すれば、丸棒がピッタリと収まるようになる。実際には木槌で叩き込む感じのキツさになっている。
26.サドルとアームを繋ぐのはバネ鋼がいいと思うが、丁度いいのが無かったのでハンガーに使われている3.2mmの被覆鋼線を使った。片側をL字に曲げているのは、鋼線を抜くときにペンチで挟み易くするためだ。
27.鋼線を叩き込んだ状態。
28.アームのジョー部分は最大で20mmの隙間がすく構造となっている。
スプーンミュールをシェービングホースに取付ける場合は、馬のテーブルを持ち上げて後退した状態になる。
上面から見るとコンパクトに収まっているのが良くわかる。
跨ってみると丁度いい位置にサドルがあるので、多分作業がし易いだろうと思っている。
折り畳んだシェービングホースの上に、スプーンミュールを置くことが出来る。

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