刈払機用チップソー研磨機

2024/8/11
刈払機に使うチップソーは、堅い草の茎とか竹や木を切るほかに土に当たってしまうので、摩耗が激しく切れ味が極端に落ちてくる。そこで研磨機を自作してみた。
図面
1.ダイヤモンドホイールはホームセンターで買った、Three Hand社の直径100mmディスクサンダー用を使うことにした。ホイールの内径は20mmだが、内径15mmのブッシュが付属している。
2.先ずはベビーモーターにダイヤモンドホイールを取り付ける部品を作るのだが、材料はM12のボルトナットとM10用の大型ワッシャーだ。図面-1に構造が記載している。
3.ダイヤモンドホイールが入る部分はフラットにしたいので、ネジの一部をハンダで埋める事にした。
4.旋盤でハンダ盛りした部分を旋削するために、木工旋盤のチャックを3つ爪に代えてチャッキング。
5.ボルトの頭を掴んだ方がいいのでチャッキングし直して、パーティングツールで直径12mmのフラットに旋削だ。
6.ハンダ盛りの端が少し汚いけど、特に問題は無いと思う。
7.HCで見つけた外径が大きくて厚いM10の平ワッシャー。内径を10mmにするため、ボール盤のバイスに捨て板を敷いて固定。
8.12mmのドリルで穴を拡張。
9.ダイヤモンドホイールの内径15mmブッシュを12mmのボルトに取り付けるにはアダプターリングが必要になる。丁度いい部材は無いかと淳くボックスを探ると、ベークライトの丸棒が出てきたのでこれを加工することにした。先ずは12mmの穴あけ。
10.外形を15mmに仕上げてパーティングツールで幅3mmにカット。
11.出来上がったスペーサーリング。
12.ダイヤモンドホイールと付属のブッシュ。
13.ブッシュは段付きになっていて、段の外側にダイヤモンドホイールが入る構造だ。
14.スペーサーリングをブッシュに挿入。丁度いいハメアイ具合でピッタリだ。
15.次はM12ボルトへの穴あけ加工だ。最初にセンタードリルで中心にマーキング。
16.6mmのドリルで穴あけ。
17.ベビーモーターのシャフトは7.3mmと中途半端なので、新たに通販でドリルを購入した。
18.7.3mmの穴あけ。新しいドリルはよく切れるわ。
19.ヤスリから手作りした、シカラップで穴あけ部分の面取り。
20.反対側も同様に面取り。
21.ボルト頭に、回り止め用のM4下穴3.3mm。
22.M4タップ。
23.ナット側にも同様に下穴3.3mm。
24.M4タップ。
25.M4×5Lのホーローセットを捻じ込み。
26.バイスにM12ボルト頭を固定し、平ワッシャーで挟んだダイヤモンドホイールとブッシュを入れてM12ナットで締付。
27.ベビーモーターシャフトに組み立てたダイヤモンドホイールセットを差し込み、ボルト側の回り止めM4ホーローセットで固定した後、ナット側のゆるみ止めM4ホーローセットを捻じ込み。
28.ベビーモーターを回してみたが、振動もなくいい感じで試運転出来た。ただ、ベアリングから時々異音がしているようだ。
29.これは1995年に作った磯浮子製作用の木工旋盤の残骸だ。ベビーモーターもここに設置されていたものだ。
30.古いものは活用したいので部品を全て取り外して、ベースの板だけを有効活用することにした。
31.このままでは大きすぎるので、幅430mmにカット。
32.溝になっている部分を真っすぐに修正。29年前はパワーツールを持っていなかったので、手鋸で切ったため直線がガタガタになっていたのだ。
33.溝の短辺部分は糸鋸盤で直線に修正した。
34.溝を埋めるための部材を余ったベース板から切り出し。
35.木工ボンドで溝板を接着。
36.ベース板の裏につける脚板は端材の角材で作ることにした。
37.脚取付用のビス穴3.3mm。
38.座グリ。
39.3.3×38mmのコーススレッドで脚をテーブルに取り付け。
40.以前のモーター取付穴をダボ栓で塞ぎ、軽くサンディング。
41.モーターベースを取り付ける8mmの穴あけ4か所。
42.これはスライドパックを取り付けるM8ボルト用の下穴6.5mm。
43.M8タップ。
44.裏側からM8×35Lのボルトを捻じ込み。
45.テーブルに突き出たM8ボルトがスライドパック取付のピボットとなる。
46.モーターベースをM8×40Lのボルトナットで取付。
47.SWボックスを取り付けるとそれらしくなって来たな。
48.チップソーをスライドさせるパーツには、このスライドパックを切断して使うことにした。
49.THKのFBW50110だ。以前、木工旋盤のルーターレース治具を作った時の余ったパーツだと思う。。
50.スライドパックのレール部分を長さ230mmにカット。
51.取付用の8mm穴あけ。
52.ピボットは蝶ナットで締め付けるので、エッジで怪我をしないように、その横のレール端をRに加工。
53.これで安全に使用できる。
54.スライド部の抜け止めボルト用のM5下穴4.2mm。
55.M5タップ。
56.M5×15Lのキャップスクリューを取付。弛み止め用に、Wナットで締め付けている。
57.ベース板にスライドパックを取り付けてみた。いい感じだ。
58.ここからはスライドパックにチップソーを乗せるための、アタッチメントの製作だ。
59.丁度幅が85mmの角材(たぶんタモ)が有ったので、プレナーで片面を平面に加工。
60.自動カンナで厚さを33mmに加工。
61.長さ125mmにカット。これがスライドパックに取り付けるアタッチメントになる。
62.もう一枚125mmの長さにカット。
63.もう1枚の方を厚さ14mmにカットするのだが、一発で切断すると危ない予感がするので、先ずは45mm深さで切込みを入れた。
64.次にひっくり返して切断。
65.切断面には微妙な段差が有るので、自作ディスクサンダーでサンディング。
66.9mmの座グリ、深さ11mm。
67.5mmの貫通穴あけ。
68.コーナーをR加工。
69.スライドパックに取り付けてみた。
70.チップソーが入るシャフトは紫檀の丸棒が有ったので、これを加工することにした。
71.直径25.4mmにターニング。
72.長さ26mmに切断して、端面を20mmにターニング。
73.上部アタッチメントの中央に1インチの貫通穴あけ。
74.下部アタッチメントはシャフトを取り付けるための20mmの座グリ。深さ3mm。
75.座グリの中央に4mmの貫通穴あけ。
76.下部アタッチメントの裏側を三角座グリ。
77.コーススレッドで紫檀のシャフトを固定。
78.下部のアタッチメントが完成だ。
79.位置決めピン用の10mmの穴あけ。
80.10mmの丸棒を接着。
81.のほほんさんから頂いたアサリがない鋸で切断。
82.アタッチメントを組んで、段差が無いようにサンディング。
83.ここからはスライドパックの回転方向のストッパーの製作だ。25×25×3のアングルを20mm幅に切断。
84.アングルの1辺を長さ15mmに切断。
85.M4の下穴3.3mm。
86.M4のタップ加工だが、少しでの斜めになると長いネジが狙いの場所に当たらないので、ボール盤で最初の何山かを捻じ込んだ。
87.ボール盤から外してタップ加工。
88.取付用のビス穴あけ。
89.ベルトサンダーで角をR加工。
90.塗装
91.ストッパーはM4貫通化粧ナットとM4×60Lの丸ビスの組合せにした。
92.化粧ナットが緩まないように瞬間接着剤で固定した。
93.ストッパーをベース板に木ネジで取付。
94.これは左上のストッパー。
95.チップソーの端面研磨時の位置。
96.チップソーの外周研磨時の位置。
97.スライドパックの直進方向の位置決めは、ダブルクリップで代用してみた。
98.ベビーモーターを回してみると、嫌な音がする。そこでここからグリスアップをすることにした。
99.グリスポンプは持っていないので、100均で買ったシリンジで注入することにした。
100.以前、ディスペンスノズルメーカーから貰ったノズルの中で、グリス注入口より少し大きいノズルを選んでシリンジに装着した。
101.モリブデングリースを吸引。
102.注入口に当てて押込むと、見事にグリースは入っていった。
何年も使ってボロボロのチップソーで研磨試験。先ずは端面の研磨。
外周を研磨する時にはスライドパック上部を外して、スライドパックを左回転させストッパーに当てる。
チップソーを裏返してセットし、外周を研磨する。

使ってみるとクリップを使ったスットパーが少しづつズレて来るので、しっかりと止まるストッパーに作り直した。
106.13mm角のキー材が有ったので、端面にカットグラインダーでスリットを入れた。これはスライドパックに差し込むための溝だ。
107.M5の下穴4.2mmの穴あけ。
108.M5タップ。
109.長さ15mmに切断。
110.塗装。
111.M5×10Lの六角穴付きボルトを取り付け。
112.スライドパックの片側に取り付け。
113.何回かストッパーに当ててみたが、ズレる気配はない。グッドだ。

[Home]