桜の小机

2002/02/23
友人のNさんの紹介で、床材家さんから桜の板と角材及び欅の角材を頂いた。
板は厚さが90mmで650mm×550mm。柱は200mm角くらいで長さは300〜700mmだ。
このままの柱では使いようがないので挽き割りをしてもらいに近所の木材家さんに持ち込みました。ところが「こんな短いのは危なくて挽けないよ」と冷たい対応です。
よしそれならと思い立ち手挽きで机作りに挑戦することにした。
今回は素材が面白い、図面無しで気ままに作ってみようと思う。




先ずは足になる角材の製作だ。4辺に切断する墨線を入れて手挽き鋸で曲がらないように気を付けながら挽いていく。
200mm角となるとさすがに疲れます。真冬なのに汗が吹き出てきます。両端を落としたときには手にマメが出来てしまいました。




ここまでやったのだから疲れついでと思い鉋がけまで一気だ。筋目がまだ残っているけどさすが木目がきれいですね〜〜、次回の天板の鉋がけが楽しみです。


2002/02/24
今日は天板の加工です。先ずは鉋の刃を研ぎます。
砥石をバケツに漬けて充分水分を吸わせてから砥石の平面に刃をピタッと吸いつける感じで刃物を平行に動かします。地金の部分がグレーになり、刃先の鋼部分は白く光るようになったら完了です。
1回、2回と鉋をかける毎に木目が出てきます。気持ちいい〜〜、しかし場所によっては逆目なのかささくれてしまいます。
木裏は何とか傷もなく仕上がりましたけど、木表は傷がなかなか取れません。だけど実際には木表が机の裏側なのでと思い妥協してしまいました。
鋼尺で平面を確認しながら鉋をかけること4時間、腰にきますねぇ。


2002/3/17
天板と脚の接続をどうするか悩みましたが、通しのボルトで固定することにした。
12mmのロングドリルで脚に2箇所、対角上に穴をあけます。垂直に穴をあける為に最初はボール盤に短いドリルを取り付けてガイドになる穴をあけます。
そのあとはコードレスドリルの出番です。穴が貫通したらボルトの頭が出ないようにトリマで座グリをします。



さて、天板の方はタップを立てる為に10.5mmの下穴を50mmの深さであけます。鉄と違ってタップはスイスイを食い込んでいきます。
仮組みをしてみると思ったよりしっかりと固定できていました。これなら後で増し締めもできるしツブシもききそうです。
ただ、このままでは長手方向が不安定なので、次回は脚の部分にステーを取り付ける作業だ。




2002/3/24
より安定感を高めるためにステーを取り付けます。
先ず、ステーになる部分を切り出し鉋で直角をだします。側面はギンナンビットで軽く撫ぜてみました。本体脚との継なぎは悩んだあげく蟻継ぎを採用した。
ステーの部分は最初に12mmのビットで周辺を削り10mmの凸面を作ります。その後2辺を蟻溝ビットで削ると雄側の出来上がりです。
本体の方は逆に10mmの窪みを作ってから蟻溝の雌側を付けます。



私は本体の溝を小さ目の切っておいて、ステーを合わせながら調度いいハメアイにしました。木槌で叩き込み最後に裏側の平面を再度鉋で調整します。
デザイン的に4面にステーが欲しくなったので、先ほどのステーの余りを取り付けることにした。この方向はステーも短くモーメントもそれほど大ききないので、ダボ接続にしています。
次回はオイルフィニッシュだ。




2002/4/07
素材そのままを楽しむためにワトコのナチュラルカラーを採用した。
1回目は刷毛にたっぷりと付けて塗り充分に染み込ませます。2回目は薄く塗った後、半乾き状態で#300の耐水ペーパーをかけました。そうする事により表面の細かい傷が目立たなくなるようです。
後は拭き取って乾かし、最後にワックスを塗ると完成ですが、1日では出来ませんので気長に何日かかけてやりましょう。
それにしても、この大きさなのに重い。ヘルスメーターに乗せると30kgでした(^^)。



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