木工旋盤WT-300用ネジ切りジグ

2005/10/26
ネジ切り用のダブルアングルカッターが届いた。以前から親友のなかさんに依頼していた物です。昨年、木工旋盤WT-300用のネジ切りジグを作ったものの、カッターが手に入らずグラインダーのドレッサーを改良し使っていましたが、切れ味が悪くネジ山がこぼれて、どうしようもなく困っていた時に届いたのが、カッターが手に入ったと云う朗報でした。メーカーはフライス用のツールで有名なフクダ精工です。材質はSKH51。切れ味は抜群です

2004/8/1
ウッドターニングでボックスを作り始めると、ネジ切りをしたくなった。
親ねじ付きの金工旋盤だったら、バイトの自動送りで簡単にネジを切ることが出来る。そこで、自動送り装置を作って、木工旋盤に取り付けることばかり考えていた。
が、ある日、ワークとツールを入れ替える事に気が付いた。

「ワークを回しながら移動すれば、ネジは切れるんだ!!」 「なぁ〜んだ簡単なことだ」

先ずは"図面"を描きます。ワークの回転送りネジが、切るネジのピッチを決めるので選択に迷ったが
コレットチャックがISO 3/4'×16tpi(ユニファイ細目)なので、取りあえずこの長ねじを使うことにした。
従ってワークに切れるネジピッチは≒1.6mmとなります。
仕組みは簡単で、旋盤の主軸にネジ切り用のカッター(自作)をチャッキングし、ワークをこのジグに取付ます。
ワークをカッターに押し当てて、長ネジを回すとワークが回転しながら進むので、ネジが切れる訳だ。
理論的には・・・。また、出来るだけ安く、簡単に作るためベアリング、スライドブッシュ等の機械要素はあえて使わないことにした。

1.材料は長ねじ、アルミ角材、アングル等です。特殊なネジなので、長ネジと雌ネジを切ったアルミブロックは、友人の加工屋さんにお願いして作ってもらいました。その他はHCで購入したり、ジャンク品を拾ったりです(笑)。
2.アルミの部分は友人の鉄工所でフライス盤を借りて加工しました。18m/mのエンドミルでサクサクと切削できます。
3.サイドを仕上げます。オレンジ色は保護用のフィルムです。
4.タップの下穴を垂直にあける為に、鉄のブロックにハンドバイスで固定します。M6の下穴はø5mmです。
5.タップはスパイラルに限る。ボルトを捻じ込む感覚で切れます。
6.X軸用のノブはアルミの端材を旋盤で加工した。後で聞いたら、アルミと思っていたのは実はジュラルミンだったようだ。
7.X軸のネジは端末をø17mmに旋盤加工し、ハンドル用のM6タップを立てます。
8.Y軸用のM12長ネジの端末をø8mmに旋盤加工します。
9.ハンドルはø19mmの握り玉2個をM6の長ネジでつなぎます。化粧はアルミパイプです。
10.裏側から見るとこうなってます。中央のアルミブロックの左右には、上下調整のシムが入ってます。また、ネジの上方に見えるのがBC製のワッシャーで、Wナットの締め具合でクリアランスの調整をします。ベアリングを使う場合も同様ですが、片側フリーが鉄則です。
11.裏側にø22mmのスタンドを取り付けます。散らかって見にくいねぇ。
12.カッターはドレッサーをグラインダーで削って作った。M6のボルトで締め付けドリルで回転させながら、芯円度を出します。刃先角度は60度です。次にマイクロルーターで逃げ角を付けます。
13.ジグを組み立てて旋盤に取り付けてみました。スライド部の端面には真鍮のシムを貼り付けて、隙間なくスムースに動くよう調整した。
14.後方から。チャックとワークを保持してガタ無くするには、シム調整でスライド部の隙間は5/1000mm以下にしましょう。
15.カッターを旋盤の主軸にドリルチャックを取り付けます。軸はM6のボルトを使ってますので、チョッと剛性が足りません。
16.X軸方向の移動距離が判るように、スケール取り付けました。ネジが固定ですので通常と反対に、ハンドルを右に回せば手前に動きます。やはり「裏返しに取り付けたほうが良かったかな」とちょっと反省。
17.コレットチャックを旋盤の主軸に対し直角に取り付けないと、ジグに付け替えたときにワークが振れます。そこで、ワッシャーに代えてベアリングアダプター用のナットを入れました。
18.ネジ切りテスト中です。カッター見た目はイマイチのようだが、よく切れる。でも、どこかでこんなカッター売っていませんかねぇ?。このジグの詳しい使い方は、後日ターニング作品のページで紹介します。