300mmディスクサンダー

2008/6/14
木工旋盤WT-300をInv.化したため、使い道の無くなった標準のモーターを利用して、300mmのディスクサンダーを作ることにした。簡単な図面を描いて製作を始めたが、部品が調達出来なかったり手持ちの材料に合わせて一部変更したりで、図面を随時修正しながらの製作となった。
1.ディスクはM5のビスで直接Vプーリーに取り付ける。タップのピッチサークルは自作鉛筆トースカンでマーキングした。写真では解りにくいが、Vプーリのオーバーハングが大きかったのでボスを少し金鋸で切断している。
2.M5のタップ加工。FCなので切削油は不要で、スイスイと切れる。
3.ディスクは12mm厚のコンパネを使うことにした。
4.バンドソーで切り抜いた後、M5のサラビスでVプーリーに固定します。
5.Vプーリーを付けたままで旋盤に乗せ、ダイヤルゲージでプーリーのセンターを出してから、ソフト芯押しで押さえます。それから外周を旋削し、直径300mmに仕上げた。
6.振動が心配だったので、モーターを作業台に仮止めして起動テストをしてみた。意外と振動も無くスムースに動く、第一の難関は簡単にクリアだ。
7.ベースの材料は数年前に近所の木工所が閉鎖した時に戴いた、30mm厚のタモの集成材だ。幅が足りないのでビスケットで接ぐことにした。#10のビスケット6枚で強度は十分だろう。
8.モーターを載せる架台は20mm厚のゴムの木集成材で作るが、強度に係わる所だけはホゾを入れることにした。ベースに幅20mm、深さ5mmの溝をトリマーで掘っているところだ。
9.ディスクを囲うケーシングのパーツだ。12mmのコンパネをバンドソーで少し大きめにカットした後、トリマーで外周を一舐めすると寸法通りに仕上がる。
10.タモの集成材で作ったベースの上に、ゴムの集成材で作ったモーターベースを乗せて仮組をしてみた。いい感じに出来上がりそうな予感がする。次は組み立てとベルクロの貼付だ。

2008/6/22
ホームセンターで部品が手に入らなかったり、細工が難しい部分があったので、図面を引き直し再スタートだ。
11.ベースに直角に穴をあけるのに、神沢鉄工のドリルガイドが活躍した。角度調整機構は付いていないが、作りがしっかりしているので精度が良く堅牢だ。
12.モーターベースのタップ加工。通しボルトで固定するつもりだったが、木が硬いので大丈夫と思い・・・。
13.M6×30Lの六角ボルトで固定した。心配していたタップ強度も問題ないようだ。
14.Vプーリーが一部干渉するので、ケーシングパネルにはø58×深さ5mmの溝を掘って逃がしている。
15.ベルクロは100mm幅×500mmLのシートを3枚オフコーポレーションで購入した。本当は300mm角以上のシートが欲しかったのだが、手に入れる事が出来なかった。
16.シートはボンドG17で接着した。十分乾燥させてから貼り付けるのだが、少しでも引っ付くと修正できないので緊張する作業だね。
17.またまた仮組みをしてイメージを再確認。オフコで購入したペーパーは直径305mmだったので、貼り付けてからペーパーの周囲をカッターでトリミングしている。インチサイズである事を忘れていたのだ。これから作る方はディスクのサイズを、305mmにした方が良いでしょう。
18.ワークテーブルは20mm厚のゴムの集成材で製作することに。この木は非常に硬いので歪の心配は余りないと思う。#10ビスケットで接いでいる。

2008/7/1
可動テーブルの製作だ。
19.バンドソーで45度カット。先端の直角部を3mm程残すので板を鋤けて挽いている。カットした後は鉋で仕上げた。
20.マイターゲージを入れる溝加工。幅16mm、深さ5mmのなので、12m/mビットを使った。
21.テーブルと本体をつなぐアルミのFB。マーイターゲージが通る溝加工は鉄鋸で大まかに切った後、ヤスリで手仕上げだ。
22.テーブルを接続するボルト位置は現合でやるほうが無難だ。隙間分に相当する厚さ2mmのアルミをディスクペーパーとテーブルの間に挟み、直角を出し、クランプでしっかりと固定して穴あけ位置をマークする。
23.マークした位置に10m/mの穴をあけ、裏側にM8鬼目ナットを埋め込んだ。反対側からボルトを捩じ込むと楔がめり込んで行く。
24.ノブスターのM8×35Lのボルトを入れて仮固定してみた。なかなか良い。
25.角度調整用のステーは8mm厚のアクリル板で作ることにした。型紙を載せて罫書き、糸鋸盤でカットするつもりだ。
26.ステーとストッパーを取り付けると概ね完成だ。次はカバーとか集塵ポートの製作になるが、カバーに手間が掛かりそうだ。

2008/7/6
いよいよ最後、集塵を効率よく行うカバー類の製作で完成だ。最終図面修正。
27.テーブル下のカバーは色々と考え直した末に三角型となった。両サイドは20mmのゴムの木で、前面は2.5mmのカラーベニアで作っている。また、サンドペーパーの取り替えが簡単に出来るように、パチン錠で取り外す構造とした。
28.反対側の集塵ポートはVU65をバーナーで先端を少し細くし、カバーに差し込んで内側からビス止めした。ここにもパチン錠が付く。
29.起動スイッチ。HCで250円だった。
30.ディスクのカバーは2tのPVC端材で作った。マイターゲージはバンドソーBS-10Kのものが使える。このゲージはトリマースタンド、手押しカンナとも共用なのです。
31.ドキドキの試運転。角度も狂いなく決まるし集塵もバッチリで申し分ない。ただ、ディスクがコンパネなので力を入れ過ぎると音が大きくなる。将来はアルミディスクに作り直そうかな・・・。
32.工房が狭いので使わないときには収納しようと思い、いざ持とうと思ったら持ち難い。そこで、30mmのアルミアングルで取っ手を付けた。

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