球面切削ジグ

2009/6/27
木工旋盤でボール状の物を正確に切削する球面切削ジグが話題になっていたが、面白そうだったのでジャンク品を掻き集めてWT-300用のジグを作ってみた。
1.ジャンクBOXから出てきた材料。一番右の丸棒はバイトに使うSKH材でオフコから購入したが、残りは廃材ばかりだ。これを基に図面を作成した。
2.バイトを保持するポールには25mmの六角材を使います。底面にM8タップを立てるのですが、下穴を正確に明けるためセンタードリルでワークの中央に座を刳ります。
3.6.8m/mのドリルで下穴加工。
4.ワークを外さずにそのままにして、ドリルチャックにタップを掴み手回しで2山くらい捻じ込むと、底面と直角にネジが立ちます。
5.バイスに掴み直して最後までネジをたてます。
6.ベースプレートへの穴加工。厚さ9mmのSS400材。中央はM10のタップを立てるので、下穴は8.5mm。
7.M10タップ加工。左右からよく見て直角に立てないと完璧な球を削りだせなくなる。スパイラルタップは安心して使えるのでお勧めです。
8.ジャンク品を転用したスイングアームの中央には11mmの穴が明いていたので、ピボットピンにM10のボルトを使うとガタが出る。そこで、φ12×10mmのアルミパイプを外形φ11mmに加工してスペーサーとして使いました。
9.スイングアームとベースプレートを接続するM10ボルトの回り止めネジ用のタップ加工。M4のタップは穴の先端のみで、外側は5mmの穴をあけて逃がしておかないとタップが折れてしまう。ネジはM4のホーローセット。
10.9.5mmの丸バイトが入る穴加工。10mmのドリルを使ったほうが無難だ。少しガタがないと、微調整ネジでスムースに移動しない虞があります。
11.微調整ネジのタップ位置を正確にあわせる為に共加工するほうが良いと思います。
12.微調整ネジの空転部。M6ナットが移動しないように3mmのスプリングピンを打ち込んだ。
13.塗装するつもりはなかったのだが、たまたま黒のラッカーペイントが出てきたので・・・。マスキングを施し、新聞紙の上に並べて2回ほど吹き付けました。
14.組み立て完了。バイトの研ぎ具合を調整して、旋盤のセンターにバイトのセンターを一致させました。
15.試運転。思っていたより振動が大きいが、簡単に球が作れた。バイトの研ぎ方に工夫が要りそうだ。
16.出来上がった球とジグ。作ったもののあまり出番はなさそうかな・・・。

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