1999/02/11

◆Burn time 10minutesとは1日に日に当たってよい時間が10分までと云うことです。
南極のオゾンホールの影響でオーストラリアでは紫外線予報が毎日でており、この時に警告する言葉が「バーンタイム10ミニッツ」なのです。
オゾン層が破壊され、有害な紫外線による皮膚がんや白内障による失明が大幅に増えています。これはオーストラリアだけの問題ではなく、地球規模でおこっており、日本上空でも時期によっては、かなりオゾン層が減少しています。
日本以外の先進国では、各家庭に紫外線の危険性を説明する小冊子が配布されました。何故日本では配布されなかったのでしょうね。
それでは紫外線から身を守る為にはどうしたらいいのでしょうか?。

◆世界中で知られているスローガンのひとつに「スリップ、スロップ、スラップ&ラップ」があります。オーストラリアで始まったスローガンですが、今では沢山の国々で使われています。
 スリップ・・・急いで服を着なさい
   なるべく長袖で色の濃い生地の服を着ることをお勧めします。
 スロップ・・・UVカットのローションを塗りなさい
   薬局、コンビニなどで簡単に手に入ります。でも塗りすぎると洗った時に水を汚染するので注意しましょう。
   また、ロ−ションの効果は2時間程度だそうです。
 スラップ・・・急いで帽子をかぶりなさい
   首筋も隠れるような紡糸が最適でしょう。首の後ろは皮膚がんになりやすいのだそうです。
 ラップ・・・・サングラスをかけなさい
   UV−Bを99%カットできるものがお勧め。
また、外出時間にも注意し日光の強い午前10時から午後3時頃まではなるべく外出しないようしましょう。

◆オゾン層の破壊の原因は、CFC(クロロフルオロカーボン クロロ=塩素 フルオロ=フッ素 カーボン=炭素)です。
日本語ではフロンと呼ばれています。
フロンがオゾン層に達すると大気中とは比べ物にならない強烈な紫外線を浴び、分解して塩素を放出します。この塩素が次々とオゾンを破壊していくのです。
オゾンが塩素に破壊された時に再び塩素が飛び出すので、一個の塩素原子が大量のオゾンを破壊することになります。1個の塩素が10万ものフロンを破壊するとも云われています。
◆フロンはいかにも恐い感じがしますが、地上では毒性が極めて少なく、生物に害はなく物を腐らすこともありません。この為に昔からいろんな用途に使用されてきたのです。
大きく分けると冷蔵庫などの冷媒、スプレーガス、ICや機械の洗浄剤の三つの用途に使われてきました。そして、大気中に廃棄しつづけてきたのです。1974年アメリカの科学者がこの事に気づき、警笛を発したのですが、当時は迫害され無視されたのです。
レイチェル・カーソンの「沈黙の春」と同じ運命だったようです。
◆最近「代替フロン」と云う言葉を耳にすると思いますが、これについては次回詳しく説明しましょう。

◆さてさて、話は紫外線に戻り、鮎師にとってこのスローガンはつらいものがあります。私のいつもの鮎釣りスタイルは、帽子(キャップ)、偏光サングラス、半袖のポロシャツ、ドライタイツ、シューズ。釣る前には必ず日焼け止めを塗っています。
それでも日焼けは激しいものがあります。やはり一昔前のように陣笠にはっぴ姿が良いんでしょうかね。真夏の日差しの中で鮎と戯れるって最高なのですが、少し紫外線にも気を付けましょう。
ひょっとしたら10年後には宇宙服が釣りカタログに載っているかもしれませんよ(^_-)。


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