1999/05/16

◆生物や食物は、別の種の食物となり生と死の循環サイクルを形成しています。ちょうど鎖が環になっている状態と同じなのです。
例えば川の中を考えてみましょう。微生物−プランクトン−川虫−小型魚−大型魚−微生物、と云うように繋がっている状態です。
一般的に人間は食物連鎖の頂点にいると思われていますが、それは連鎖ではなく権力の頂点にいるのであって、食物連鎖から外れてしまっているのです。
古代の人間は死ぬと土葬・鳥葬・風葬などの自然葬により微生物に分解したり、多の生物の食物になりしっかりと連鎖の中に組み込まれていました。つまり自然と共存・共生していた訳です。
火葬が一般的な現在では、煙りになって温暖化に貢献しているようですが・・・
◆人間がこの連鎖の環から抜け出してずいぶんになると思いますが、人間の環境にさほど影響が出ていません。何故でしょうか。
先進国の私たちは自然界の食物連鎖の環を断ち切って、弱いものから栄養を吸収しているからです。あおりを食った多の弱い生物や食物は地球から姿を消しつつあります。
一説によると年間に4万種以上の生物が地球上から消えています。完全に無くなり遺伝子そのものが永遠に失われているのです。また、1日に5万人もの子供たちが飢餓で亡くなっていると云われています。これも生態系の破壊によるものだと考えられるでしょう。
◆ここまで書けばお判りでしょうが、連鎖の環を引き千切っている一つの要員は物を燃やす行為です。"火"を手に入れて発展してきた文明が、自然の調和とリサイクルを乱して今日の状態に至っているわけなのです。
そうかといって、"火"を使わずに生活ができるわけでもなく、今更石器時代に戻るつもりもありません。私たちにできる事は必要以上に燃やさないこと、ゴミを減量する事だと思います。
◆Fly Fishingでは一般的にCatch&Releaseが当たりとされています。事実、欧米では厳重に管理されキープできる大きさと数が限定されているようです。(サイズリミットとバッグリミット)
私は20年以上渓流釣りをやっていて、Tenkara FishingやFly Fishingをメインとしていますがリリースすることは滅多にありません。(小さいの別にしてですが・・)
私の釣りはCatch&karaage(唐揚げ)なのです(-_-メ)。釣った魚は必ず食べます、焼いたり煮たり唐揚げにしたりして家族で食するのです。fly-manが聞くとなんと不謹慎で釣り環境を語る資格も無いと思われるでしょうが、私の釣りは景色を楽しみ、友達を語り合い、獲物を食することで完結すると思っています。
重要なことは乱獲しないこと、家族で食べて十分な数しか釣らない事だと思っています。アメゴの場合、サイズリミットは12cm・バッグリミットは15匹くらいでしょう。自分でも少々甘いと思いますし、欧米の文化に慣れた方には刺激的な数字かとは思いますが、それが伝統的な日本の釣り文化だと思っています。
◆Catch&Releaseで成功している場所では大きな魚にめぐり会い、釣りのクオリティが高くなることは間違いの無い事です。そんな場所を提供して自律的な釣り人や河川管理関係者が育つことが重要ではないでしょうか。


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