1999/09/29

◆釣りに欠かせないアイテム「テグス」。ターゲットによっていろんなタイプが、いろんなメーカーから発売されています。
どんな釣りでも、道糸、ハリス共に大量に消費していると思います。何しろ表面が少しでも痛むと交換だし、大物に切られることも有るし、地球を釣ってやむなしに切ることも有るでしょう。
◆釣り師が悪者にされる象徴として、良く見かける水鳥がテグスに絡まった写真。痛ましいですね。良い子の皆さんは、必ず不要になったテグスは家に持ち帰って処分していると思いますが、水中に切りこんだ仕掛けはどうしょうもありません。
まったくテグスを消耗しない釣りは不可能です。いやなら釣りをやめるしかありません。

◆東レは生分解プラスチックライン「フィールドメイト」と云う道糸を販売しています。
このテグスは、あるプラスチックは、微生物による酵素反応によって、水と炭酸ガスに分解されること。つまり、バクテリアの生分解を利用して自然に消滅されることを狙っています。
生分解ポリマーを使用することで、自然界に存在する微生物の体内に取り込まれ、大部分が水と炭酸ガスとなって自然界に還元される画期的な釣り糸です。
◆「フィールドメイト」を分解するバクテリアの存在は一様ではなく、従って分解速度は温度や水の流れなどによってもさまざまです。
東レさんが実施した、バクテリアの分解作用を確認するための、強制促進テストによりますと淡水あるいは海水の中で約3〜4ヶ月で強度0、つまりボロボロの状態になるようです。
この製品は実釣に耐えられるように分解速度の緩やかな本質分解性プラスティックを採用しています。水中に放置された場合、しばらくは一定の形態と強度を保持していますので、くれぐれもフィールドに残さないようにご注意ください。

◆特徴(東レが発表しているもの)

  • ナイロンにくらべ、伸びがありますのでご使用の際は、用途に合わせてご利用ください。
  • ライン強度は、ナイロンの約70%程度ですから強度表示をご確認のうえご使用ください。
  • 弾力性のあるラインですから、根がかり時などのハネかえりにご注意ください。
  • バクテリアの付着により分解が促進しますので、ご使用後の水洗いをおすすめします。

  • ◆現在のラインアップは4〜12ポンドですが、今後も釣り糸の基本である、より細く、より強く、高感度な釣り糸を目指して、号柄の拡大を図っていってもらいたいものです。
    鮎とかアメゴでは限りなく細いテグスを使います。ナイロンで0.1〜0.3号クラスです。水中で切れても回収は不可能です。クモの糸のようで見ることも出来ないのです。
    細くて、強くて、地球に優しい糸。多くの釣り人が待ち望んでいるはずです。

    ◆このページは「東レフィシング」の了解を得まして、一部の文章と写真を使わさせて頂きました。


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