ウッドターニング作品 その53

2011/4/24
ルーバー付きボウル

側面にルーバーのような羽根が入ったボウルを作ってみた。結構面白いですよ。
1.先ずはルーバーの材料を加工するジグの製作です。テーブルソーに装着している兼房のチップソー「PRO-K-AN15 255×2.8×100P」の刃厚に近いΦ2.9×60mmの釘を、#100のサンドペーパーを使い滑らかにします。
2.釘の先端をヤスリで砲弾型に加工して、ジグの位置決めピンの製作完了。
3.テーブルソーBT3100のマイターフェンスに固定するパーツの製作。ツーバー材を60mm×35mm×580mmの角材に加工し、深さ3mmの溝を切ります。
4.先ほど加工した釘をエポキシ系の接着剤で貼付。下側の溝はルーバー羽根の厚さ分になる位置に切った溝です。
5.さぁ、いよいよルーバーの加工です。材料は栗材の14mm×32mm×604mm。これで内径190mmの円形ルーバーが作れる筈です。ジグをBT3100のマイターフェンスにしっかり固定して、最初は位置決めの釘に材を押し当てて、一番目の溝を切ります。
6.2番目以降の溝は、先の溝を釘に差込んで切っていけば、等間隔の溝が切れる訳です。
7.全部の溝を切ると、巨大な櫛状の板が出来上がります。
8.この櫛の腹の部分(隙間が開いている部分)にガムテープを貼り付けます。
9.はみ出したガムテープをカッターで切断。
10.櫛の背側をバンドソーで切断。以前紹介したバンドソーの延長テーブルを作ったのは、実はこのためなのです。役に立ちました。
11.切断する時はグネグネして妙な感じですが、病み付きになりそうです(^^)。
12.コンパネで作った外形192mmの円盤に捲きつけると、花が咲いたようになります。これは次のステップに進むためのお試しです。うふふ。
13.円形ルーバーの両サイドに貼り付ける輪っかの製作。DIY Projectのトップページで紹介している「寄木ボウルの材料取り」Excelシートを使って、外形230mmになる黒檀の台形材をスライドソーで切り出します。
14.切出した材を半円になるように接着。今回は12等角形にしています。
15.ディスクサンダーを使い半円の「辺」の部分を直線に加工。
16.半円同士を接着して、文字通り12等角形になります。
17.円盤に巻きつけたルーバー羽根に黒檀材を接着。ここ簡単に書いてるけど、結構難しいんです。慎重に進めないと羽根の隙間がバラバラになっちゃうのです。
18.両サイドに黒檀を接着できたら、ガムテープを剥がします。感動の一瞬です!!。
19.バンドソーで外周を出来るだけ円形に仕上げます。不要なコンパネを下敷きにすれば、破片が噛みこむのを予防できます。
20.外周をホースバンドで締め付けて、内面と端面を仕上げます。ドラムサンダーが有ればこの工程を省略できるのですが。Wish Listに加えようかな、でも工房は工具で一杯だし・・・。
21.3年ほど前に貰った欅材でボウルの下地を作ります。S字ツールレストが活躍します。
22.先に作った円形ルーバーを欅のボウルに接着。
23.外周の加工です。念のためセンターを押しながら切削します。
24.内側の加工。硬さが違うので、気を使いますね。
25.バキュームチャックで掴みます。
26.そして、底の掴み代を切削し平らにします。
手作りのビーズワックスでフィニッシュ。直径216mm、高さ100mm。今回は結構楽しめたなぁ(^^)。

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