ウッドターニング作品 その54

2011/6/5
携帯楊枝入れ

一時巷でブームになった携帯楊枝入れを作ってみました。作り方を紹介しているDVDが販売されているようですが、そんなもの見なくても作れますよ。随分前に描いた図面を元に製作開始なのです。
1.材料は紫檀と桜の角材。テーブルソーで20mm角と15mm角に切り揃えました。
2.先ずは入れ子の製作。15mm角の桜材に7m/mの穴を明けます。垂直にあくようにしっかりとジグで咥えておこう。この冶具の作り方はここです。
3.7m/mのアルミパイプを入れ子に差し込んで、三つ爪チャックで咥えセンターを押してからターニング。このようにパイプを使うと厚さが均一になります。
4.外形を均一に10m/mに仕上ます。楊枝入れ本体の穴あけに使う10m/mのドリルで明けた標準穴に通しながら切削すると、微妙な嵌め合いで仕上ることが出来ます。
5.さぁ、本体の加工です。BT3100のマイターフェンスを45度に傾け、捨て板を挟んで切断します。本体下部については掴み代が必要なので、図面より15mm程長くしておきましょう。
6.本体下部に2mm厚の桜材を接着。ずれない様にクランプで本体下部を押さえ、上部と一緒に締め付けます。
7.ツーバイ材で作った捨て板をそれぞれに軽く接着します。接着した後、製作精度が上がるようにデスクサンダーで4面を研磨します。
8.最初に蓋になる部分に10m/mの穴をあけます。
9.次に下部のパーツにも同じように10m/mの穴をあけます。
10.捨て板を外し斜めの面がピタッと合うように、ガラス板の上で研磨します。
11.入れ子を下部パーツに接着しチャッキング。センターを押すと芯が出ます。
12.蓋を差し込んでターニングする訳ですが、念のために蓋の周辺だけに接着剤を塗っておきます。
13.芯が出た入れ子に蓋を差込みセンターを押して、30分ほど放置します。
14.後は外形を14m/mに削るだけ。最後に#0000のスチールウールで仕上るとピカピカになります。
15.蓋と下部の端面は三つ爪チャックで掴んで仕上げました。傷が付かない様に保護シートで包むと良いでしょう。
16.蜜蝋ワックスでフィニッシュ。最初の入れ子が均一に製作できたので、偏芯なく仕上ることが出来ました。
直径14mm、高さ82mm、楊枝が5本収納できます。次は蓋にロック機構を仕込もうかな(^_^)。
逆バージョンです。

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