ウッドターニング作品 その80

2017/5/21
花器 「銀河スペシャル」

2015年の暮れ頃だったか、NHKの番組「いっぴん」で長野の轆轤師が作っていた花器がずっと気になっていた。その形を思い浮かべながら図面の引いてみたが、その形から銀河系が頭に浮かび、銀河と名付ける事にした。図面-1図面-2です。
1.花を挿す中央の剣山に何を使おうかと、100均を歩き回ってこんなものを買ってきたがイマイチ。
2.そんな時に楽天で見つけたのがこの花器。「落とし花止め」と云うらしい、一番小さいのを何個か買って図面を描いてたのです。作り始めるのに2カ月も掛かってしまったよ。
3.手頃な材料を探してみると、銀河2号が作れそうなクスノキが有ったので、スクリューチャックで片面をフラットに旋削します。
4.裏側の高台部分をコンパスでマーキングして、局面の開始位置を決めます。
5.曲面は図面から起こした型紙に合わせながら、徐々に削っていきます。
6.高台を図面通りに仕上げます。
7.25mmのフォスナービットを使って、15mmほどの穴を刳ります。これは先にこの部分だけを仕上げておくためです。この後で荏胡麻オイルを塗って裏面は完成です。
8.バンタムチャックで掴み直して、表面の曲面旋削をします。ここでも型紙を使って正確な局面にします。
9.25mmのフォスナービットで下穴をあけます。先ほどの裏側の穴と途中で繋がるのです。
10.#240、#320でサンディングをした後、#0000のスチールウールで仕上げます。裏面も同じようにサンディングしてます。
11.35mmのフォスナービットで深さ26mmまで穴を広げ、そのあとスクウェアスクレーパーで内径37mm、深さ23mmに仕上げます。「落とし花止め」を差し込みながら旋削すると確実です。
12.荏胡麻油をタップリと塗って、乾燥後にバフ仕上げ。最終はカルナバワックス仕上げますす。
写真では判り難いですが、手前の年輪に少し赤みが入り中々綺麗です。
裏側には鮎の焼印が入ります。銀河1号では1匹になりそう。
横から見ると銀河系でしょ(^^)。
ヒバで直径150mmの銀河1号を轢いてみましたが、年輪がシンプルでインパクトが少ない。
花を活けてみましたが、センスが無いね。この花器を生かす人に買ってもらいたいものです。