ウッドターニング作品 その17

2005/9/24
キノコBOX

端材のブナとかエンジュが溜まってきた。貧乏ターナーにとっては貴重な端材なので、捨てる訳にはいきません。で、これらを使いキノコの形をしたボックスを作ることにしました。久々にネジ切りジグも登場します。
1.ブナの端材を接着して角材を作ります。接着剤には耐水性の高いイエローグルーを使っています。
2.ドライブセンターを使い、バンタムチャックで掴める大きさまで削ります。2面が残っているけどチャッキングには問題ない。
3.バンタムチャックに取り替えてキノコの茎になる部分を作ります。先端は雄ネジになる部分で、溝はネジ切りカッターの逃がしです。また、この後でフォスナービットを使いø25m/mの穴をあけます。
4.ツールレストに手作りのネジ切り冶具をセットし、ワークを掴んだままの状態でチャックをジグに取り付けます。旋盤にはドリルチャックを付けて、これまた手製のカッターをセットしネジを切ります。ネジを切る部分には予め瞬間接着剤を含浸させておくと、ネジ山が割れません。ネジ切り冶具の作り方
5.次はキノコの傘の部分を作ります。エンジュの小枝にフォスナービットでø25m/mの下穴をあけます。
6.キノコの傘のイメージで大まかに削ります。瞬間接着剤が無くなってしまったので、雌ネジを切る部分にはワトコオイルを含浸させてみました。
7.ワトコが乾いてから、雄ネジと同じように冶具を使いネジ切り開始です。カッターの直径と穴の径(ø30m/m)が殆ど同じだったので位置決めを慎重に行い、切り込みを3回に分けて無事完了。ネジは割れてはいません。急がないときにはオイルも使えると思います。しかし、カッターは砥石のドレッサーを加工したものなので、切れ味はもう一つ。ダブルアングルカッターの小さいやつが欲しい・・・
8.傘に茎を捻じ込んで、底の逃がし部分を切削。その後で傘の部分を切断します。
9.傘の部分を仕上る為には、茎をチャッキングしなければなりません。傷防止に傘の切れ端でスリーブを作りました。鋸で切れ目を入れておくとしっかり掴めます。
10.小型のスピンドルガウジで傘を切削し、#180、#240、#320のサンドペーパーでつるつるに磨きます。
11.「出来上がり〜」といきたいのですが、どうもバランスが悪い。茎が長すぎるようなので、またスリーブに掴みパーティングツールで茎を短く切断しました。
12.一応完成です。次はオイルフィニッシュです。
13.楊枝入れを想定していましたが在り来たりなので、中蓋を付けて薬味入れにしようかなと思っています。
14.荏油を塗るとしっとりとしたキノコになりました。子供たちにもなかなか好評。パターンを変えて何個か作りたいなぁ。ø70×90H
15.2006.02.09 キノコ増殖中です。

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